ものづくり企業のSDGsを考える

株式会社クロスボーダーコンサルティング/畠中 裕史

【企業情報】

会社名株式会社クロスボーダーコンサルティング
所在地福岡県北九州市小倉北区魚町2-1-7 ACT松永ビル5F
代表取締役畠中 裕史
設立2020年12月10日
事業内容SDGsコンサルティング
リスクマネジメントコンサルティング
人権デュー・ディリジェンス支援サービス
苦情処理救済メカニズム支援サービス
企業調査、市場調査、調達先調査、マーケティングリサーチ
M&Aの仲介及びアドバイザリーサービス
健康経営アドバイザリーサービス
保険代理業
経営理念世界中の人がワクワクするようなイノベーションにより、
この地球が持続可能かつ笑顔があふれる社会を実現する。

事業について

–経営理念について教えてください。

クロスボーダーコンサルティングという社名の通り、世界には国境、人種、言語、世代など様々なボーダーがあります。
それらの垣根を越えて結びつけるような、何かのイノベーションを起こしてワクワクするような世界を作りたいというのが原点です。
この地球が持続可能なものでなければ私たちの生活もままならないので、SDGsという視点で持続可能かつ、皆がワクワクするような社会を作っていきたいという想いから、このような経営理念としました。

−事業内容を教えてください。

SDGs経営コンサルティング、人権デュー・ディリジェンス構築支援、健康経営コンサルティング、M&A支援等です。

–SDGsへの取り組みをすることで、企業にはどのような影響があるのでしょうか。

まず、SDGsに取り組む事による影響としては、近年、消費者や企業のサステナブルな製品への関心が高まってきていますので、新たな事業機会が増える可能性があります。

反対に、取り組んでいない場合に考えられる悪影響としては、脱炭素化の対応をしていなかったり、人権に配慮していない企業は取引先から仕事を断られてしまう可能性があります。
つまり、SDGsへの取り組みをしていない中小企業は、大手企業のサプライチェーンから外されてしまうかもしれないのです。
また、社会貢献、環境問題など社会問題に関心の高い優秀な若者が採用できず、将来企業としての競争力を失っていくということも考えられます。ですから、SDGsに取り組んでいくことは今後さらに重要になっていきます。

–ものづくり企業でもすぐに始めることができる施策などあれば教えていただけますか。

大企業では、製品ができる過程のCO2排出量を計算したり、再生可能エネルギーだけを使用して製造しているところもありますが、
コストがかかりますし、中小企業ではなかなか同じように取り組むのは難しい部分があると思います。
すぐに取り掛かれることとしては、まずは製造過程の中で省エネの意識を持つことだったり、製品を運搬するにあたって、CO2がいかに出ないようにするか見直しをしてみることです。
例えば、遠方から仕入れていたものを代替が可能であれば近くの業者に変えるとかですね。
いかにCO2を出さないようにするか、見直しをかけてみるところから始めるといいかもしれません。

–人権問題も、ものづくり企業に関係する部分があるんでしょうか。

今、特に問題になっているのは、海外のサプライチェーンを持っているところで、児童労働や強制労働が行われていないかということです。
あとは、国内の話でいうと労働安全衛生環境についても重要です。
例えば、労災が起きるような環境を放置している場合は人権侵害にあたります。
また、ものづくり企業に限った話ではありませんが、ハラスメント問題もそうです。
パワーハラスメントに関しては、2022年4月からパワハラ防止法が中小企業にも適用されていますが、ハラスメントというのは人と人との認識のギャップから起きるものだと思います。
管理職向けに研修を行っている企業もありますが、認識のギャップを少しでも埋めるために、管理職だけでなく一般社員も含めたワークショップの研修をパートナー企業と実施しています。そういった対策が求められています。

–パワハラ防止法について、中小企業がすぐに取り入れられる対策としてはどのようなものがあるのでしょうか

まずは、経営者が社員に周知徹底することだと思います。社員がフィジカルな健康だけでなく、メンタルも健康な状態で働ける環境にするということを意識して、全社員に経営者が発信し続けることが重要だと思います。

社長の人物像について

–業界経験について教えてください

以前、経済産業省に勤務していた際、円借款やJBICローンなどの途上国支援を行っていました。
当時は、SDGsの前進のMDGsの推進を行っていたんですが、その後、様々な別の業務を行っていたものの、いずれSDGsに関するような活動、SDGsを推進する活動を行いたいと思っていました。業界経験としては、合計4~5年くらいです。

–経営経験について教えてください

自らの資金での経営は現在の会社が初めてです。
以前の経験では、社内ベンチャーでの会社、事業の立ち上げ。米国子会社の運営経験、ベンチャー企業の米国子会社の立ち上げ、運営経験。
大企業、中堅企業での経営企画部門、経営管理部門の経験等があります。

–子供の頃はどんな性格だったんでしょうか

学生の頃、クラスの中でいくつかグループがあったんですが、様々なグループとも付き合い、特に意識はしていなかったんですが、時にはグループ同士の潤滑油的な存在でした。
当時と同じように、弊社でも企業同士のマッチング、あるいは社会の潤滑油的な存在になれればと考えています。

–趣味について教えてください

旅行が大好きです。今まで、海外58ヶ国、日本国内は47都道府県制覇。
最近は、コロナで海外になかなかいけないため、屋久島や小笠原といった国内の世界自然遺産を回っています。

–最後に、一言お願いします

現在、「人権」がビジネスの大きなリスクになりつつあります。
しかし、日本では、欧米諸国に比べ、人権に対する意識はまだまだ高いとは言えません。
そこで、人権デュー・ディリジェンスを行うことにより、少しでも現在のビジネスリスクを小さくしていくことが重要になります。
弊社は、その仕組み作り、運用において、お役に立ちたいと思っております。

書籍発売のご案内

『「マンガで分かるSDGsと人権」人権デュー・ディリジェンスってなに?』(畠中裕史著、X borderconsulting Inc.)、
『「SDGsと人権」これからの時代を勝ち抜く経営のキーワード』(畠中裕史著、X borderconsulting Inc.)、
『「ビジネスと人権」人権デュー・ディリジェンスの進め方』(畠中裕史著、春田康秀監修、X borderconsulting Inc.)が販売開始されました。
Amazonで電子書籍、またはPOD(プリント・オンデマンド/ペーパーバック)での購入が可能です。

また三省堂書店、honto.jp、楽天ブックスにおいても、POD(プリント・オンデマンド/ペーパーバック)での購入が可能です。

ものづくり企業のSDGsを考える_006
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https://x-borderconsulting.com/